H25年 水質概論 問5 問題と解説

2000年以降の環境基準及び排水基準の変更に関する記述として、誤っているものはどれか。

  1. カドミウムの環境基準値が、より低い値0.003mg/L以下に改訂された。
  2. 1,4-ジオキサンの環境基準値が0.05mg/L以下と設定された。
  3. 水生生物の保護に関する項目として、ノニルフェノールに環境基準値が設定された。
  4. 全亜鉛の環境基準値の10倍の値が一律排水基準値として設定された。
  5. 1,1-ジクロロエチレンの環境基準値が、より高い値0.1mg/L以下に改訂された。

 

 

 

 

 

正解 (4)

 解 説    

全亜鉛の基準値は以前は一律で5mg/Lでしたが、今は多くの業種で2mg/Lとなっています。しかし、電気めっき業・金属鉱業・下水道業の3業種では新基準の順守が難しいということで、暫定的に5mg/Lのままになっていました(H25年の試験当時)。

そのため、現在は業種によって基準値が異なるため、一律排水基準値ではありません。ただし、これは暫定措置であり、いずれは一律で2mg/Lとする予定です。

その後、R3年12月に金属鉱業と下水道業は他業種と同じく2mg/Lになり、電気めっき業は4mg/Lに変わりました。また、R6年12月には電気めっき業も2mg/Lとして、全て一律となる予定です。

ちなみに、全亜鉛の環境基準は河川と湖沼では0.03mg/Lで、海域では条件によって0.01または0.02mg/Lです。よって、選択肢(4)の「10倍」という部分も不正確です。

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