ある排水のBODを測定するため、排水を4段階に希釈して試験したところ、溶存酸素濃度は以下の値となった。この排水のBOD(mg/L)はいくらか。ただし、植種は行わないこととする。
- (試料希釈率)(希釈試料を調製して15分後の濃度、mg/L)(5日間培養後の濃度、mg/L)
- 10倍希釈 8.0 0.5
- 20倍希釈 8.4 4.4
- 50倍希釈 8.6 7.3
- 100倍希釈 8.7 8.2
- 50
- 65
- 70
- 75
- 80
正解 (5)
解 説
JISに定められているBOD測定のポイントとして、培養前後の溶存酸素の消費量が40~70%になる希釈倍数からBODを算出します。
今回の場合、たとえば10倍希釈では、8.0[mg/L]あった溶存酸素が0.5[mg/L]となっているので、消費された溶存酸素は差し引き7.5[mg/L]です。よって、割合でいえば、
となります。同様に計算すると、20倍希釈では48%、50倍希釈では15%、100倍希釈では6%のように計算できます。この中で40~70%の範囲に含まれるのは20倍希釈のときだけなので、今回はこのときの数値を使って考えます。
20倍希釈のとき、8.4[mg/L]あった溶存酸素が4.4[mg/L]となっているので、消費された溶存酸素は差し引き4.0[mg/L]です。これに対して希釈していない原液の濃度に直すためには希釈倍率を掛ければ良いので、次のように計算することができます。
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