H24年 大規模水質特論 問9 問題と解説

製油所における、プロセス排水の発生源として、誤っているものはどれか。

  1. エジェクター用スチームの凝縮水
  2. 原油脱塩装置に注入される水
  3. 分散用の吹き込みスチームの凝縮水
  4. バラスト水
  5. 原油中に絡んで入った水分

 

 

 

 

 

正解 (4)

 解 説    

バラスト水とは、船舶(タンカー)のバランスを取るために、重しとしてハッチに入れる海水のことです。

(4)に関して、タンカーが石油を積んでいるときには、その重量で重心がしっかりとするため、船は安定して航行することができます。しかし、目的地で石油を下ろしてしまうと、船体が軽くなって安定感がなくなります。

それだと安全な航行ができなくなってしまうので、石油が入っていたタンクに海水を取り込むことで、石油を積んでいたときと同様なバランスを実現しています。(石油のタンクとは別に、専用のハッチを有する船もあります。)

よって、バラスト水は今まで石油が入っていたところに入れる水なので、少しの油分を含むことになります。しかし、これは原油を石油製品にする製油工程(プロセス)で生じるものではないため、プロセス排水には当たりません。

その他の選択肢に書かれているものは、いずれも製油工程(プロセス)で排出される排水なので、これらはプロセス排水に該当します。

以上から、正解は(4)となります。

コメント

  1. なの より:

    ちがくね?

    • (管理人) より:

      解説を見直しました。
      ご指摘ありがとうございます。