H23年 水質有害物質特論 問10 問題と解説

有機塩素系化合物のバイオレメディエーションに関する記述中、(ア)~(ウ)の中に挿入すべき語句の組合せとして、正しいものはどれか。

トリクロロエチレンの( ア )細菌による分解は、トリクロロエチレン → ジクロロエチレン → ビニルクロライド → ( イ )と( ウ )原子が1個ずつ外れる反応である。

  (ア)   (イ)         (ウ)

  1. 嫌気  エチレン        酸素
  2. 嫌気  テトラクロロエチレン  塩素
  3. 嫌気  エチレン        塩素
  4. 好気  テトラクロロエチレン  酸素
  5. 好気  エチレン        塩素

 

 

 

 

 

正解 (3)

 解 説    

トリクロロエチレンなどの有機塩素化合物を除去するときは、塩素分を除去することが重要なので、還元的脱塩素化反応を使います。これは嫌気細菌の働きによる反応で、有機塩素化合物の塩素原子を1つずつ水素原子に変えます。

つまり、トリクロロエチレン(C2HCl3)は1つずつ塩素と水素が入れ替わって、ジクロロエチレン(C2H2Cl2)、ビニルクロライド(C2H3Cl)と続き、最後に塩素のないエチレン(C2H4)まで分解されます。

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