H23年 大規模大気特論 問6 問題と解説

煙上昇がない地上発生源から一定の割合で煙が排出されたとき、x=500m風下の地上濃度は、安定度がBのときはAのときのおよそ何倍か。

ただし、他の条件は等しく、地上濃度は正規形プルームモデルとパスキル拡散幅で計算するものとする。

  1. 0.2倍
  2. 0.3倍
  3. 1.4倍
  4. 3倍
  5. 7倍

 

 

 

 

 

正解 (4)

 解 説    

上図において、x=500mでのA、Bのσyとσzを読むと、

となっていることがわかります(σyは100や110と読み取っても構いません)。ここで、σは拡散幅[m]を指し、yとzはそれぞれy軸方向とz軸方向のことです。x軸は問題文より500m(=0.5km)で固定です。

つまり、Aのほうは105×100=10500[m2]の拡散面積を持ち、Bのほうは80×50=4000[m2]の拡散面積を持つことになります。発生源から出てくるときの煙はAもBも変わらないので、拡散面積が小さいということはそれだけ濃度が濃いことになります。

よって、BはAよりも2.6倍(≒3倍)ほど面積が小さいので、濃度は約3倍濃くなるはずです。

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