H22年 水質有害物質特論 問10 問題と解説

有機塩素系化合物の生物分解法に関する記述として、誤っているものはどれか。

  1. 分解能力を持つ微生物は、一般的な自然環境中に生息している。
  2. バイオレメディエーションは、土壌・地下水の浄化に関する原位置分解技術として注目されている。
  3. 好気分解では、トリクロロエチレンは最終的に無機物になる。
  4. 嫌気細菌による分解は、一般に還元的脱塩素化反応である。
  5. バイオオーグメンテーションは、有機物と栄養塩類を注入し、土着の細菌を活用する方法である。

 

 

 

 

 

正解 (5)

 解 説    

(2)のバイオレメディエーション(Bioremediation)は、bio(生物)+remediation(修復)から成る言葉で、微生物や菌や植物などを利用した環境修復技術のことを指します。

また、バイオレメディエーションには大きく、バイオスティミュレーション(Biostimulation)とバイオオーグメンテーション(Bioaugmentation)とに分類されます。

バイオスティミュレーション(stimulation:刺激)とは、有機物と栄養塩類を注入し、土着の細菌を活用する方法で、これが(5)の説明です。

バイオオーグメンテーション(augmentation:添加)とは、土着の細菌を活用するのではなく、別のところで培養しておいた細菌を、汚染地域に移植して、そこで汚染物質を分解させるような方法です。

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