R2年 大規模大気特論 問2 問題と解説

 問 題     

風向変動と気流の蛇行に関する記述中、(ア)~(ウ)の中に挿入すべき語句・数値の組合せとして、正しいものはどれか。

風向の時間変化、気流の蛇行は時間スケールの大きな乱流の一種であり、煙流の水平拡散幅σyは( ア )が増すとともに( ア )のx乗に比例して増大する。( ア )の値が、SOx、NOxなどの大気汚染物質の拡散現象にかかわる( イ )の範囲では、xの値は約( ウ )とされている。

  •   ア       イ       ウ
  1. 平均化時間  3分から1時間      0.2
  2. 平均化時間  1時間から半日程度  1.5
  3. 渦スケール  100mから1km     2.5
  4. 渦スケール  100mから1km     1.5
  5. 追跡距離   100mから10km      0.2

 

 

 

 

 

正解 (1)

 解 説    

( ア )について、煙流の水平拡散幅σyは、気流の蛇行などにより平均化時間とともに増大します。そのため、ここには「平均化時間」が入ります。

( イ )について、SOx、NOxなどの平均化時間は1時間もあれば十分です。そのため、選択肢からは「1時間から半日程度」よりも「3分から1時間」のほうが妥当である判断できます。

( ウ )はマイナーな知識であるため、気にしなくてよいと思います。煙流の水平拡散幅σyが平均化時間の何乗になるかは、次の通りです(実験値)。

  • 平均化時間が3分~1時間の場合:x≒0.2
  • 平均化時間が1~100時間の場合:x=0.25~0.3

よって、今回の場合は( ウ )が「0.2」となりますが、これを知らなくても( ア )と( イ )さえ正しいものを選べれば正解できるような選択肢の構成となっています。

以上から、正解は(1)です。

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