H30年 水質有害物質特論 問10 問題と解説

ふっ素排水の処理装置に関する記述中、下線を付した箇所のうち、誤っているものはどれか。

ふっ素排水の主な処理装置は、凝集沈殿装置と(1)ろ過装置である。基準値が厳しい地域では、高度処理として(2)ふっ素吸着樹脂塔を設置する場合がある。凝集沈殿装置では、反応pHは(3)10~12で、水酸化カルシウムを使用する場合が多い。カルシウム塩は(4)理論当量以上添加するので、カルシウムスケールが生成しやすい雰囲気にある。このため、pH計の校正、pH電極の点検は(5)毎日実施することが望ましい。

 

 

 

 

 

正解 (3)

 解 説    

排水に含まれるふっ素は通常は酸性であり、水酸化カルシウムを使ってふっ化カルシウムとすることで沈殿除去できます。このとき、水酸化カルシウムはふっ素と反応する以外に中和剤としての役割も担います。つまり、ふっ化カルシウムが凝集沈殿しやすいのが中性付近なので、もともと酸性側の排水を水酸化カルシウムによって中性にしています。

よって、(3)の「10~12」が誤りで、「6~8」とするのが正しいです。

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