H27年 水質概論 問8 問題と解説

金属の人体への影響に関する記述として、誤っているものはどれか。

  1. メチル水銀は、血液脳関門を通過して脳にも蓄積する。
  2. フェニル水銀は、水俣病様症状を示さない。
  3. 無機ひ素は、体内で有機化されて毒性の強いメチルアルソン酸などのメチル化ひ素化合物となる。
  4. セレンは必須元素であり、欠乏症として克山病が知られている。
  5. 六価クロム化合物は一般に、三価クロム化合物より毒性が強い。

 

 

 

 

 

正解 (3)

 解 説    

無機ひ素は体内で有機化されてメチルアルソン酸(モノメチルアルソン酸やジメチルアルソン酸)などのメチル化ひ素化合物となりますが、これらは毒性が強いどころか、むしろ無機ひ素よりも毒性が低く、しかも尿中に溶けて体外に排出されやすいです。

つまり、人体に毒である無機ひ素が取り込まれると、有機化することで解毒と体外への排泄を促進していることになります。

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