H25年 汚水処理特論 問22 問題と解説

1チャンネル方式によりTOCの定量を行うため、純水に1mg/L、4mg/L及び10mg/Lの濃度でフタル酸水素カリウム(C8H5O4K)を溶かして、標準溶液を作成した。次にそれぞれの溶液を各3回ずつ分析したところ、以下の結果が得られた。

(標準溶液濃度、mg/L):(ピーク面積)

  • 1:5.49、5.37、5.41
  • 4:21.7、21.2、21.3
  • 10:54.6、54.7、55.0

次に試料を同様の条件で分析したところ、ピーク面積の平均値が32.4となった。試料のTOC濃度(mg/L)はおよそいくらか。ただし原子量は次のとおりとする。

C:12、H:1、K:39、O:16

  1. 1.0
  2. 1.4
  3. 2.8
  4. 4.2
  5. 5.9

 

 

 

 

 

正解 (3)

 解 説    

まずは標準溶液の各濃度で3つずつのピーク面積が与えられているため、それぞれの平均を出します。それぞれ3つの数字を足してから3で割ると、以下のような計算結果となります。

  • 標準溶液1mg/L → ピーク面積5.42
  • 標準溶液4mg/L → ピーク面積21.4
  • 標準溶液10mg/L → ピーク面積54.8

上記のどれを使ってもいいのですが、ここから、ピーク面積は標準溶液の約5.4倍であることがわかります。よって、ピーク面積が32.4のときは、

となります。問題文より、フタル酸カリウム(C8H5O4K)の分子量は204で、そのうちの炭素分(C8)は96なので、TOC濃度は、次のように計算できます。

コメント