H25年 汚水処理特論 問17 問題と解説

物理化学処理装置の維持管理に関する記述として、正しいものはどれか。

  1. 中和反応装置に用いるpH計の校正は、1年に1回程度行う。
  2. 凝集沈殿装置の最適な凝集条件は、ヌッチェ試験装置により決定する。
  3. 清澄ろ過では、ろ層内に捕捉可能な浮遊物質の最大量は、被ろ過水の浮遊物質濃度に比例して増加する。
  4. 酸化還元装置では、pH一定の条件下において、ORP制御による薬品注入を行う必要がある。
  5. 粒状活性炭充塡塔に上向流で通水する場合、活性炭の流出がない範囲でなるべく流速を大きくとり、上下が十分混合するよう運転する。

 

 

 

 

 

正解 (4)

 解 説    

(1)について、pH計の校正は2週間に1回程度を目安に行います。

(2)で、ヌッチェ試験は、汚泥の脱水に対してろ液量とろ過時間の関係を調べてケーキの比抵抗を求めるための試験です。凝集沈殿装置の最適な凝集条件は、ジャーテストによって決定します。

(3)で、清澄ろ過の浮遊物質捕捉最大量は、被ろ過水の浮遊物質濃度に関わらずほとんど一定となります。

(5)で、上下が混合するほど通水速度を上げてしまうということは、水の流れがかなり乱れていることになります。この状態では活性炭と水との接触も安定して起こらないので、結果として処理能力が落ちてしまいます。そのため、通水速度はなるべく早くない(むしろ遅い)ほうが良いです。

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