H25年 大規模大気特論 問4 問題と解説

地上源とみなせる排出口において、汚染物質排出量Q及び排出熱量QHを2倍にし、他の条件は変わらないとき、最大着地濃度Cmaxはおよそ何倍になるか。

ただし、最大着地濃度はサットンの式(a)に、煙の上昇高さ⊿HはCONCAWEの式(b)に従うものとする。ここで、uは風速、Heは有効煙突高度、その他の記号は定数である。

  1. 0.7倍
  2. 1.0倍
  3. 1.4倍
  4. 2.0倍
  5. 2.8倍

 

 

 

 

 

正解 (2)

 解 説    

この問題のポイントは、問題文に地上源の排出口とあるため、煙突の高さは0mと考えられることです。そうすると、有効煙突高度Heと煙の上昇高さ⊿Hが等価ということになります(有効煙突高度は煙突の高さに煙の上昇分を足したものであり、ここでは煙突の高さが0mのため)。

まずは(a)式、(b)式をそれぞれ定数部分(問題文より、変数はQとQHのみ)をまとめてAまたはBとし、簡略化します。すると、(a)式は、

となり、(b)式は、

となります。ここで上述の通り、He=⊿Hと考えてよいので、下の式を上の式に代入すると、

となります。こうなると分子にQ、分母にQHがあるとわかるので、両者をそれぞれ2倍しても係数同士が約分されて、Cmaxは変わりません。

よって、選択肢(2)の1.0倍が正解となります。

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