問 題
光化学オキシダントに関する記述として、誤っているものはどれか。
- 窒素酸化物(NOx)と非メタン炭化水素を含む揮発性有機化合物(VOC)などがかかわる大気中の光化学反応によって、光化学オキシダントが生成する。
- パーオキシアセチルナイトレートは、光化学オキシダントの一つである。
- オゾンは光化学オキシダントの90%以上を占めている。
- 光化学オキシダントの測定方法として、紫外線吸収法やエチレンを用いる化学発光法がある。
- 2022(令和4)年度における光化学オキシダントの環境基準達成率は、一般環境大気測定局で1%、自動車排出ガス測定局で0.5%であった。
正解 (5)
解 説
(1)は正しいです。光化学オキシダントの主成分であるオゾンなどは、窒素酸化物と非メタン炭化水素を含む揮発性有機化合物などが関わる大気中の光化学反応で生成します。この反応は複雑なので、その内容まで押さえる必要はありません。
(2)も正しいです。光化学オキシダントとは、オゾン、パーオキシアセチルナイトレートなどの光化学反応により生成される酸化性物質のことです。
(3)も正しいです。光化学オキシダントの主成分はオゾンで、全体の90%以上を占めています。
(4)も正しいです。光化学オキシダントの測定方法には以下の4つがあります。
- 中性ヨウ化カリウム溶液を用いる吸光光度法
- 中性ヨウ化カリウム溶液を用いる電量法
- 紫外線吸収法
- エチレンを用いる化学発光法
(5)が誤りです。光化学オキシダントの環境基準の達成率はとにかく低いというのが特徴的です。例年の達成率は、一般環境大気測定局で0.0~0.3%程度、自動車排出ガス測定局に至っては毎年0.0%となっています。
光化学オキシダントの環境基準の達成率については、最新の数値をこちらのページにまとめてあるので、試験前には参照しておくとよいと思います。
以上から、正解は(5)となります。

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