R7年 汚水処理特論 問16 問題と解説

 問 題     

通性嫌気性細菌の脱窒素反応において、6molのNO3を還元して窒素にするために理論的に必要とされるメタノール(CH3OH)量のmol数として、正しいものはどれか。

なお、有機物は細胞合成には使用されず、呼吸にのみ消費されるものとする。また、硝酸を窒素に還元する際の反応式とメタノールを酸化する際の反応式は以下のとおりである。

  1. 2
  2. 3
  3. 4
  4. 5
  5. 6

 

 

 

 

 

正解 (4)

 解 説     

本問は、6molのNO3に相当するCH3OHは何molかという問題です。過去には化学反応式なしの類題が出題されたこともありますが、今回は化学反応式が与えられているため、難易度は低いです。

まず、2つの化学物質で共通しているものを探すと、「H+e」であることがわかります。このほかH2Oも共通ですが、水中には無数のH2OがあるためH2Oの増減に注目しても参考にはなりません。

次に、NO3が6molあるときに「H+e」は何molあるのかを考えると、1つ目の式の係数の比から「H+e」はNO3の5倍量あるはずなので、6×5=30molだとわかります。

続いて、「H+e」が30molあるときにCH3OHは何molあるのかを考えると、2つ目の式の係数の比からCH3OHは「H+e」の1/6倍量なので、30/6=5molになるとわかります。

よって、CH3OHは5molとなるので、正解は(4)です。

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