問 題
バグフィルターによる湿りガス、湿りダストの集じんに関する記述として、誤っているものはどれか。
- 結露によるろ布の目詰まり等が生じやすい。
- ダクト、バグフィルターの保温施工、バグフィルターホッパー部の加温ヒーターの取り付けなどが必要である。
- 主に冬季には熱風を送気し、処理ガス温度を露点温度程度に保持する。
- 運転の前後は、10分間程度バグフィルターの空気負荷運転をする。
- 燃焼ガスを含む場合は、酸露点を十分に上回る処理ガス温度に維持する。
正解 (3)
解 説
(1)は正しいです。湿りガスや湿りダストを処理する場合、ガス温度が露点温度に近づくと結露が発生します。結露水は、ろ布の目詰まりや捕集したダストの付着・固着を引き起こし、排出トラブルの原因となります。
(2)も正しいです。(1)のようにならないよう、ダクトや装置を保温したり、粉じんが溜まるホッパー部の加温をしたりして対策します。
(3)が誤りです。露点温度程度に保持すると、ちょっとした温度ムラがあるだけで局所的に結露が発生してしまいます。そうならないよう、露点温度よりも十分高い温度で保持することが必要です。+20℃程度見ておけば、多少の誤差が生じても結露の心配がいりません。
(4)は正しいです。起動前後には乾いた空気や温風でパージして、ろ布や装置内部を乾かします。これをすることで、結露しやすい条件での運転を避けることができます。
(5)も正しいです。酸露点以下の温度で運転すると、燃焼ガスに含まれるSO2やNOxが硫酸や硝酸の液滴として結露し、ろ布や装置を腐食させてしまいます。そうならないよう、酸露点を十分に上回る処理ガス温度に維持することが重要です。
以上から、正解は(3)となります。

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