問 題
排ガス中のダスト濃度測定に用いられるダスト捕集器のろ過材に関する記述として、誤っているものはどれか。
- ふっ素樹脂ろ紙は、ろ過抵抗が小さい。
- シリカ繊維ろ紙は、耐熱性に優れるが加熱減量が大きい。
- メンブレンろ紙は、耐熱性が低いため主として一般空気中の使用に適する。
- ガラス繊維ろ紙は、耐熱性が高く強度も大きい。
- ガラス繊維ろ紙は、SOxなどのガスが含まれる排ガスに使用すると大きな誤差を生じる。
正解 (1)
解 説
ろ紙(ろ過材)には主に以下の4種があり、それらの耐熱温度と特徴はそれぞれ次に示す通りとなっています。
- メンブレンろ紙:耐熱温度110℃以下。孔径が一定で小さく、捕集率が高い。
- ふっ素樹脂ろ紙:耐熱温度250℃以下。ガスの吸着性は極めて小さいが、ろ過抵抗は大きい。
- ガラス繊維ろ紙:耐熱温度500℃以下。SOxとの反応性が大きく、SOx存在下での誤差が大きい。
- シリカ繊維ろ紙:耐熱温度1000℃以下。ガスの吸着性は小さいが、強度的に弱い。
上記を踏まえて選択肢を見ると、(1)の「ふっ素樹脂ろ紙は、ろ過抵抗が小さい」の「小さい」が誤りで、正しくは「大きい」であると判断できます。
以上から、正解は(1)となります。

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