ICP発光分光分析法又はICP質量分析法に関する記述として、誤っているものはどれか。
- いずれの方法も、多元素を一斉に分析することが可能である。
- いずれの方法も、検量線の直線領域(ダイナミックレンジ)が広い。
- ICP発光分光分析法では、基底状態の原子から発せられる光を測定する。
- ICP質量分析法では、ICP中で生成したイオンを質量分析計に導き、イオンの強度を測定する。
- ICP質量分析法は、ほとんどの元素に対してICP発光分光分析法より優れた検出限界を有する。
正解 (3)
解 説
「基底状態の原子」ではなく、「励起状態の原子」です。
基底状態というのは安定な状態のため、放っておいても特に何も変化せずにそのままです。一方で励起状態は不安定な状態のため、勝手に安定な基底状態へと移行しようとします。
励起状態のほうが基底状態よりもエネルギーを多く持っているので、その差分を放出して基底状態へ移行しますが、そのときに放出したエネルギーが、(3)に書かれている「原子から発せられる光」の正体です。
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