次の記述の(ア)~(オ)に挿入すべき語句の組合せとして、正しいものはどれか。
アンモニアを含む水に塩素を入れていくと、残留塩素は次第に増加して極大となる。この極大となる点を超えて塩素を加えると、残留塩素は減少し始め、ある点で極小となり、更に塩素を加えると、残留塩素は直線的に増加するようになる。このとき、この極小点を( ア )という。( ア )が形成されるまでの反応は次のように説明される。
アンモニアに比べて塩素注入量が少ない範囲ではアンモニアと塩素が反応して( イ )が生成し、さらに塩素を注入すると( ウ )が生成する。この( イ )や( ウ )は( エ )と呼ばれる。極大点を過ぎると( エ )は( エ )同士や塩素との反応などにより( オ )を生成し、残留塩素が減少して( ア )に至る。
(ア) (イ) (ウ) (エ) (オ)
- 極値点 モノクロロアミン ジクロロアミン 遊離塩素 NO3–
- 不連続点 ジクロロアミン モノクロロアミン 結合塩素 NO3–
- 不連続点 モノクロロアミン ジクロロアミン 結合塩素 N2
- 不連続点 トリクロロアミン ジクロロアミン 結合塩素 N2
- 極値点 モノクロロアミン ジクロロアミン 遊離塩素 N2
解 説
この問題では、以下の図を見ながらだとわかりやすいかもしれません。
問題文の上から4行分はまさに上図のことを言葉にしています。極小点というのは図でいうCのところになりますが、ここは「不連続点」と呼ばれます。これが(ア)の答えです。
アンモニア(NH3)と塩素(Cl)が反応すると、アンモニアの水素が塩素と置き換わり、モノクロロアミン(NH2Cl)になります。よって、(イ)の答えは「モノクロロアミン」です。
さらに塩素を注入すると、さらに水素が塩素と置き換わり、ジクロロアミン(NHCl2)になります。よって、(ウ)の答えは「ジクロロアミン」です。
モノクロロアミン(NH2Cl)やジクロロアミン(NHCl2)は塩素が窒素と結合した状態なので、結合塩素といいます。これが(エ)に該当します。
極大点というのは図でいうBのところですが、ここを過ぎるとクロロアミン同士の反応などにより窒素(N2)が生成します。よって、(オ)の答えは「N2」です。
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