問 題
有効煙突高さHeの排出源から風下方向の距離xに応じた煙の拡散濃度を与える正規形プルーム式において、プルーム中心軸の濃度として、正しいものはどれか。
ただし、横風方向と鉛直方向の拡散幅をそれぞれσy=Axp、σz=Bxpで表せると仮定し、地表面での煙の反射はないものとする。なお、Qは単位時間排出量、uは風速である。
正解 (5)
解 説
正規形プルーム拡散式は以下の式で表すことができます。この式は重要(頻出)なので、可能であれば記憶しておくと便利です。
- C:煙流中心軸直下の地上濃度 [ppm]
- Q:汚染物質排出量 [m3/s]
- u:風速 [m/s]
- σy:水平拡散幅 [m]
- σz:鉛直拡散幅 [m]
- x:煙突から風下方向の距離 [m]
- y:xと直角水平方向の距離 [m]
- z:地面から鉛直上方の距離 [m]
- He:有効煙突高さ [m]
今回は、「プルーム中心軸の濃度」を表す式が問われているため、上式においてy=0かつz=Heとなります。よって、上式の1つ目と2つ目のexpの中身が0となり、さらに問題文より地表面での煙の反射もないため、この式はだいぶ簡略化できます。
また、正規形プルーム式を使う類題では多くの場合、最終的に濃度の値をppm(百万分率)の形で答えます。そのため、上式の最後に「×106」を加えていますが、今回はそのような指定もないため、「×106」の部分は気にしなくて大丈夫です。
よって、上式に対して問題文で与えられているσy=Axp、σz=Bxpという条件を当てはめると、次のように表すことができます。
以上から、正解は(5)となります。
コメント