R5年 大気特論 問7 問題と解説

 問 題     

石炭燃焼とその装置に関する記述として、誤っているものはどれか。

  1. ストーカー燃焼は、鋳物製などの火格子上に固体燃料を支持して燃焼を行う方式である。
  2. 散布式ストーカーでは、回転するロータにより大粒径の燃料は近くに、小粒径のものは遠くへ散布される。
  3. 流動層燃焼ボイラーには、常圧形と加圧形がある。
  4. 炉内脱硫を行う流動層燃焼では、石灰石を流動媒体として用いる。
  5. 微粉炭燃焼は、固体燃焼でありながら固定層燃焼とは全く異なり、むしろガス燃焼、油燃焼に近い。

 

 

 

 

 

正解 (2)

 解 説    

(1)は正しいです。これはストーカー燃焼の基本的な説明文となっています。

(2)が誤りです。散布式ストーカーでは、散布ロータによって大粒径の燃料ほど遠くに、小粒径のものは近くに散布されます。そのため、(2)の記述は反対となっています。

(3)は正しいです。記述の通り、流動層燃焼ボイラーは常圧形と加圧形に分類されます。

(4)も正しいです。流動層燃焼では、石灰石(CaCO3)を流動媒体とすることで、CaCO3とSO2が反応して石こう(CaSO4・2H2O)になるので、炉内脱硫が行なえます。

(5)も正しいです。微粉炭燃焼では微細な石炭を燃料としているので、固定層燃焼と比べると遥かに流動性が高く、ガスや油のような挙動をとります。たとえばガス流速について考えると、微粉炭燃焼では微細な石炭がガスの流れに乗って舞い上がりながら燃えるので、ガス流速は早くなります。

以上から、正解は(2)です。

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