ドイッチェの式が成立する電気集じん装置A、B二基があり、有効集じん面積が、AはBの2倍であること以外は、すべて同じものである。
いま、同一の処理ガスにAのみを集じん装置として用いた場合に、出口濃度が2.5mg/m3Nであり、Bのみを用いた場合の出口濃度は50mg/m3Nであった。このガスの入口濃度(mg/m3N)はいくらか。
- 97.5
- 250
- 500
- 1000
- 2500
正解 (4)
解 説
ドイッチェの式というのは、電気集じん装置の集じん率ηの推定式で、以下のように表されます。
ここで、wは粒子の移動速度[m/s]、Sは有効集じん面積[m2]、Qはガス流量[m3/s]です。exp(◯)の部分は、eの◯乗という意味です(eは自然対数の底で、約2.7。この数字は特に覚えなくていいですが)。
一方、ドイッチェの式とは別に、集じん装置の入口と出口のダストの濃度を用いて集じん率ηを求める式もあります。集じん率とは、全体(=1)から、集じん機で捕集できなかったダストの割合(Cout/Cin)を引けばよいので、以下の式になります。
上の2式を組み合わせると、以下の式が書けます。
ここで、今回の問題ではA、Bの2基はwとQが一緒なので、「-w/Q」を仮にXとおき、Aの有効集じん面積を2S、Bの有効集じん面積をSとし、問題文にある出口濃度も合わせると、
となります。
この2つの式を合わせると以下の計算結果が得られます。
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