問 題
JISによる排ガス中のカドミウム分析方法(電気加熱原子吸光法)に関する記述として、誤っているものはどれか。
- 測定波長はフレーム原子吸光法の場合と同じである。
- マトリックスモディファイヤーとして硝酸パラジウム(Ⅱ)を用いる。
- 試料注入後、乾燥、灰化、原子化し、波長228.8nmにおける指示値(吸光度又はその比例値)を読み取る。
- 検量線法によって定量する。
- JISに規定されるカドミウム分析方法の中で、適用濃度範囲の上限が最も小さい。
正解 (4)
解 説
電気加熱原子吸光法を用いるカドミウム分析の概要は次の通りです。
前処理した試料にマトリックスモディファイヤーとして硝酸パラジウム(Ⅱ)を加えた後、一定量を電気加熱炉に注入し、乾燥、灰化の過程を経て原子化し、特定波長(228.8nm)の吸光度を測定してカドミウムを定量します。また、この際、標準添加法を用います。
よって、(4)の「検量線法」が誤りで、正しくは「標準添加法」となります。
なお、今回出題された「標準添加法」のほか、「マトリックスモディファイヤー」や「硝酸パラジウム(Ⅱ)」あたりの言葉も、電気加熱原子吸光法のキーワードとして覚えておきたい用語です。
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