R3年 大規模大気特論 問6 問題と解説

 問 題     

現地トレーサー実験に関する記述として、誤っているものはどれか。

  1. 対象とする発生源や模擬発生源からトレーサーを放出し、発生源周囲の多数の地点で濃度を計測する実験である。
  2. 新たな大気汚染予測モデルの構築や評価に必要となるデータ取得に利用される。
  3. 実際に排出されている大気汚染物質や、事故時に漏出する物質などの挙動を把握するために行われる。
  4. ガス状トレーサー物質として、現在は主に六ふっ化硫黄(SF6)が使用されている。
  5. 日常的な大気汚染の予測に、実験結果をそのまま用いることは少ない。

 

 

 

 

 

正解 (4)

 解 説    

現地トレーサー実験に関する出題はかなり珍しいです。そのため、問4に続いて、この年2問目の捨て問題だと個人的には思います(10問中6問取れば良いので、2問くらいは許容範囲です)。

解答だけを示しておくと、選択肢(4)の「六ふっ化硫黄(SF6)」が誤りで、「パーフルオロメチルシクロヘキサン(PMCH)」などとするのが正しいです。過去には六ふっ化硫黄も使われていましたが、現在はPMCHなど過ふっ化シクロヘキサン系の物質が用いられます。

よって、正解は(4)です。

この問題はマニアック過ぎて、この分野を専門としている人でもない限り、選択肢を一つも消せなくても仕方のないレベルだと思います。この手の問題を落としたところで、重要事項さえしっかり身につけていれば合格点の60%は手堅く取れる試験なので、ここで得点できないことを気にする必要はありません。

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