電験三種 R3年 電力 問9 問題と解説

 問 題     

1台の定格容量が20MV・Aの三相変圧器を3台有する配電用変電所があり、その総負荷が55MWである。

変圧器1台が故障したときに、残りの変圧器の過負荷運転を行い、不足分を他の変電所に切り換えることにより、故障発生前と同じ電力を供給したい。

この場合、他の変電所に故障発生前の負荷の何%を直ちに切り換える必要があるか、最も近いものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。

ただし、残りの健全な変圧器は、変圧器故障時に定格容量の120%の過負荷運転をすることとし、力率は常に95%(遅れ)で変化しないものとする。

  1. 6.2
  2. 10.0
  3. 12.1
  4. 17.1
  5. 24.2

 

 

 

 

 

正解 (4)

 解 説    

問題文より、この三相変圧器は1台の定格容量が20MV・Aで、力率が95%です。これを定格容量の120%の過負荷運転させたとき、2台分でまかなえる負荷は次のように計算することができます。

一方、故障発生前の総負荷は55[MW]だったので、不足している分は次の通りです。

この不足分を他の変電所から補う必要がありますが、これが故障発生前の負荷の何%に相当するかという設問なので、以下の計算によって答えを求めることができます。

以上から、正解は(4)となります。

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