電験三種 R2年 電力 問5 問題と解説

 問 題     

次の文章は、太陽光発電に関する記述である。

太陽光発電は、太陽電池の光電効果を利用して太陽光エネルギーを電気エネルギーに変換する。地球に降り注ぐ太陽光エネルギーは、1m2当たり1秒間に約( ア )kJに相当する。

太陽電池の基本単位はセルと呼ばれ、( イ )V程度の直流電圧が発生するため、これを直列に接続して電圧を高めている。太陽電池を系統に接続する際は、( ウ )により交流の電力に変換する。

一部の地域では太陽光発電の普及によって( エ )に電力の余剰が発生しており、余剰電力は揚水発電の揚水に使われているほか、大容量蓄電池への電力貯蔵に活用されている。

上記の記述中の空白箇所(ア)~(エ)に当てはまる組合せとして、正しいものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。

  • ア  イ      ウ        エ
  1. 10  1    逆流防止ダイオード   日中
  2. 10  10  パワーコンディショナ  夜間
  3. 1    1    パワーコンディショナ  日中
  4. 10  1    パワーコンディショナ  日中
  5. 1    10  逆流防止ダイオード   夜間

 

 

 

 

 

正解 (3)

 解 説    

( ア )と( イ )には、いずれも「1」が入ります。

知らないと答えられない問題ですが、太陽光エネルギーは晴天時で約1[kW/m2]です。1[kW]は1[kJ/s]なので、「1m2当たり1秒間に1kJ」に相当します。また、太陽電池1セルで1[V]程度なので、直列に並べたセルの個数と同じ数の電圧を出力できます。

いずれも「1」が連続するので覚えやすいと思います。

( ウ )で、太陽電池で発電された電力は直流なので、直流電力を交流電力に変換するインバータが必要です。このインバータと系統連系用保護装置とが一体になった装置を「パワーコンディショナ」というので、( ウ )には「パワーコンディショナ」が入ります。

( エ )で、太陽光発電は太陽の出ている間しか発電できないので、これによって電力の余剰が生じるとしたら、その時間帯は「日中」です。よって、( エ )は「日中」が入ります。

よって、正解は(3)となります。

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