パワーエレクトロニクスとはパワー半導体デバイスを用いて電力の変換や制御を行う技術のことです。電力の変換というのは例えば交流を直流に変えること、また、制御というのは例えば電圧や電流の大きさを変えることです。
3つのパワー半導体デバイス
パワーエレクトロニクスにおいては、このパワー半導体デバイスというものが重要になりますが、これには主に以下の3つの種類があります。
- 整流ダイオード
- サイリスタ
- パワートランジスタ
これら3つの特徴について、整流ダイオードはこちらのページ、サイリスタはこちらのページ、パワートランジスタはこちらのページで詳しく解説していきます。
3つの電力変換方式
以上はパワー半導体デバイスによる分類でしたが、以下のように電力の変換や制御の方法で分類することもあります。
- 整流装置
- インバータ
- 直流チョッパ
交流を直流に変換することを整流(順変換)といい、この装置のことを整流装置、これを使った回路のことを整流回路と呼んでいます。
整流装置には上記3つのパワー半導体デバイスのうち、整流ダイオードまたはサイリスタが使われます。
整流回路には、単相や三相の違い、電圧の出力の範囲(半波か全波か)によってさらに種類分けされますが、単相半波整流回路はこちらのページ、単相全波整流回路はこちらのページ、三相整流回路はこちらのページで解説します。
整流とは反対に、直流を交流に変換することを逆変換といい、この装置のことを逆変換装置またはインバータといいます。インバータには上記3つのパワー半導体デバイスのうち、サイリスタまたはパワートランジスタが使われます。
インバータはさらに他励式インバータと自励式インバータに分類されますが、これらについてはこちらのページで解説します。
最後に、直流を別の電圧の直流に変換することもあり、その装置が直流チョッパになります。直流チョッパには上記3つのパワー半導体デバイスのうち、パワートランジスタ(または一部のサイリスタ)を使うことが多いです。
直流チョッパはさらに直流降圧チョッパと直流昇圧チョッパに分類されますが、これらについてはこちらのページで解説します。
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