問 題
次のaからdの文章は、太陽電池発電所等の設置についての記述である。「電気事業法」及び「電気事業法施行規則」に基づき、適切なものと不適切なものの組合せとして、正しいものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。
- 低圧で受電し、既設の発電設備のない需要家の構内に、出力20kWの太陽電池発電設備を設置する者は、電気主任技術者を選任しなければならない。
- 高圧で受電する工場等を新設する際に、その受電場所と同一の構内に設置する他の電気工作物と電気的に接続する出力40kWの太陽電池発電設備を設置する場合、これらの電気工作物全体の設置者は、当該発電設備も対象とした保安規程を経済産業大臣に届け出なければならない。
- 出力1000kWの太陽電池発電所を設置する者は、当該発電所が技術基準に適合することについて自ら確認し、使用の開始前に、その結果を経済産業大臣に届け出なければならない。
- 出力2000kWの太陽電池発電所を設置する者は、その工事の計画について経済産業大臣の認可を受けなければならない。
a b c d
- 適切 適切 不適切 不適切
- 適切 不適切 適切 適切
- 不適切 適切 適切 不適切
- 不適切 不適切 適切 不適切
- 適切 不適切 不適切 適切
解 説
この問題は、従来の出題傾向から考えるとやや細かい知識が問われているように感じます。しかし、太陽電池発電は近年注目度が上がってきているので、今後も出題される可能性は充分あると思われます。そのため、具体的な数値をできるだけ正確に押さえておきたいところです。
aとbについて、発電設備を設置する際には電気主任技術者の選任や保安規程の届出が必要となりますが、小出力の発電設備や小規模事業用電気工作物の場合には選任が求められていません。小出力の発電設備と小規模事業用電気工作物とは、具体的には次のようなものを指します。
【小出力の発電設備】
- 太陽電池発電設備:出力10[kW]未満
- 水力発電設備:出力20[kW]未満、かつ、最大使用水量が1[m3/s]
- 内燃力を原動力とする火力発電設備:出力10[kW]未満
- 燃料電池発電設備:出力10[kW]未満
- 風力発電設備:該当なし
【小規模事業用電気工作物】
- 太陽電池発電設備:出力10[kW]以上50[kW]未満
- 風力発電設備:出力20[kW]未満
よって、aに書かれている出力20kWの太陽電池発電設備は小規模事業用電気工作物となるので、電気主任技術者の選任や保安規程の届出は免除されます。つまり、aの記述は「不適切」となります。
bでは同一の構内に別の工場が設置されていますが、このような場合には両者を合算して考えることになります。そのため、出力40kWの太陽電池発電設備を単独で扱うことができません。
よって、これらの電気工作物全体の設置者は、この太陽電池発電設備も含めた保安規程を届け出る必要があります。つまり、bの記述は「適切」となります。
cについて、出力500kW以上2000kW未満の太陽電池発電設備を設置する際には、使用の開始前に技術基準に適合することを自ら確認し、その結果を経済産業大臣に届け出る義務があります。
今回は出力1000kWの話なので、cの文章は「適切」です。
dについて、出力2000kW以上の太陽電池発電設備を設置する際には、工事を行う前に工事計画を届け出る必要があります。認可が必要なわけではなく、必要書類をそろえて提出すればよいので、aの記述は「不適切」です。
以上から、
- 不適切
- 適切
- 適切
- 不適切
となるので、正解は(3)です。

コメント
「低圧で受電し、既設の発電設備のない需要家の構内に、出力20kWの太陽電池発電設備を設置する者は、電気主任技術者を選任しなければならない。」
これが法改正により電気主任技術者がいると解説には書かれてますが
https://www.meti.go.jp/policy/safety_security/industrial_safety/sangyo/electric/detail/taiyoudenchi.html
こちらの経済産業省のHPに「小規模事業用電気工作物(出力10kW以上50kW未満)を設置する者は、電気主任技術者の選任や保安規程の届出は免除されます」ともあります。
修正しました。ご指摘ありがとうございます!