電験三種 H26年 理論 問11 問題と解説

 問 題     

図のように、直流電圧E[V]の電源が2個、R[Ω]の抵抗が2個、静電容量C[F]のコンデンサ、スイッチS1とS2からなる回路がある。スイッチS1とS2の初期状態は、共に開いているものとする。電源の内部インピーダンスは零とする。

時刻t=t1[s]でスイッチS1を閉じ、その後、時定数CR[s]に比べて十分に時間が経過した時刻t=t2[s]でスイッチS1を開き、スイッチS2を閉じる。

このとき、コンデンサの端子電圧v[V]の波形を示す図として、最も近いものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。

ただし、コンデンサの初期電荷は零とする。

 

 

 

 

 

正解 (4)

 解 説    

t2までは全ての選択肢で同じ奇跡を描いているため、スイッチS1と閉じてから開けるまでの間の挙動はどれも同じです。

つまり、S1を閉じてすぐは勢いよく電流が流れるためにコンデンサの端子電圧もどんどん上がっていき、コンデンサにある程度電荷がたまってくると端子電圧の上昇はゆっくりになり、最終的にはコンデンサの端子電圧が電源電圧と等しくなった時点で電流が流れなくなります(充電完了)。

ここでS1と開いてS2を閉じると、今度は電源電圧の向きが先ほどと反対向きになっているので、コンデンサは放電をしながら端子電圧を下げていき、0[V]を通り越すと今度は電源電圧によって先ほどとは反対向きの充電が始まります。

充分に時間が経つと、最終的には逆向きの充電も終わって再び電流が流れなくなりますが、そのときの端子電圧はこの時点でつながっている電源電圧と同じであるはずなので、-E[V]となります。

よって、正しい波形は(4)となります。

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