電験三種 H26年 機械 問12 問題と解説

 問 題     

次の文章は、燃料電池に関する記述である。

( ア )燃料電池は80~100℃程度で動作し、家庭用などに使われている。燃料には都市ガスなどが使われ、( イ )を通して水素を発生させ、水素は燃料極へと導かれる。燃料極において水素は電子を( ウ )水素イオンとなり、電解質の中へ浸透し、空気極において電子を( エ )酸素と結合し、水が生成される。放出された電子が電流として負荷に流れることで直流電源として動作する。また、発電時には( オ )反応が起きる。

上記の記述中の空白箇所(ア)、(イ)、(ウ)、(エ)及び(オ)に当てはまる組合せとして、正しいものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。

    (ア)    (イ)   (ウ)    (エ)   (オ)

  1. 固体高分子形 改質器 放出して  受け取って 発熱
  2. りん酸形   燃焼器 受け取って 放出して  吸熱
  3. 固体高分子形 改質器 放出して  受け取って 吸熱
  4. りん酸形   改質器 放出して  受け取って 発熱
  5. 固体高分子形 燃焼器 受け取って 放出して  発熱

 

 

 

 

 

正解 (1)

 解 説    

( ア )について、燃料電池にはいくつかの種類がありますが、主だったものは選択肢にもある「固体高分子形」と「りん酸形」のほか、「固体酸化物形」などが挙げられます。

このうち、家庭用として用いられるのは固体高分子形のほうで、動作温度は80~100℃くらいです。小型化が可能なことや起動が早いことなどのメリットがある反面、発電効率はあまり良くありません。

一方、りん酸形は工場やビルなどの大規模なところで使われ、動作温度は150~200℃程度と高めです。こちらは固体高分子形とは反対に、発電効率が高いものの、設備が大きいことと起動が遅めとなっています。

ちなみに、固体酸化物形だと発電効率がさらに高いのですが、動作温度も700~1000℃とかなり高いため、電池の強度や耐久性の面で課題が残り、まだ普及しているとは言い難いです。

よって、( ア )には「固体高分子形」が入ります。

固体高分子形燃料電池のメカニズムは次の通りです。まず、改質器で燃料(都市ガスなど)から水素を発生させ、その水素を燃料極に送ります。燃料極で水素は電子を放出して水素イオンとなり、電解質の中を通って空気極に進みます。

この際に放出した電子が電流として負荷を流れることで、この燃料電池は直流電源として成立します。そして、空気極で電子を受け取って酸素と化合することで水が生成します(発熱反応なので、同時に熱も出ます)。

以上から、( イ )には「改質器」が、( ウ )には「放出して」が、( エ )には「受け取って」が、そして( オ )には「発熱」が入ります。

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