電験三種 H25年 機械 問12 問題と解説

 問 題     

次の文章は、電気めっきに関する記述である。

金属塩の溶液を電気分解すると( ア )に純度の高い金属が析出する。この現象を電着と呼び、めっきなどに利用されている。ニッケルめっきでは硫酸ニッケルの溶液にニッケル板(( イ ))とめっきを施す金属板(( ア ))とを入れて通電する。

硫酸ニッケルの溶液は、ニッケルイオン(( ウ ))と硫酸イオン(( エ ))とに電離し、ニッケルイオンがめっきを施す金属板表面で電子を( オ )金属ニッケルとなり、金属板表面に析出する。めっきは金属製品の装飾のほか、金属材料の耐食性や耐摩耗性を高める目的で利用されている。

上記の記述中の空白箇所(ア)、(イ)、(ウ)、(エ)及び(オ)に当てはまる組合せとして、正しいものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。

   (ア) (イ)  (ウ)   (エ)   (オ)

  1. 陽極 陰極 負イオン 正イオン 放出して
  2. 陰極 陽極 正イオン 負イオン 受け取って
  3. 陽極 陰極 正イオン 負イオン 受け取って
  4. 陰極 陽極 負イオン 正イオン 受け取って
  5. 陽極 陰極 正イオン 負イオン 放出して

 

 

 

 

 

正解 (2)

 解 説    

電気分解では、陽極では電子を放出する酸化反応が起こり、陰極では電子を受け取る還元反応が起こります。

( ア )は金属の析出についての話ですが、金属イオンは一般的に正(+)イオンであり、負の電荷を持つ電子を受け取ることで単体の金属(0価)として析出するので、( ア )には「陰極」が入ります。よって、必然的に( イ )が「陽極」となります。

また、上記の通り金属イオンは正(+)イオンなので、( ウ )には「正イオン」、( エ )には「負イオン」が入ります。

最後の( オ )もすでに上記で説明済みですが、ニッケルイオンが電子を受け取ることで単体の金属ニッケルとなるので、( オ )には「受け取って」が当てはまります。

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