電験三種 H25年 電力 問13 問題と解説

 問 題     

図のような三相3線式配電線路において、電源側S点の線間電圧が6900[V]のとき、B点の線間電圧[V]の値として、最も近いものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。

ただし、配電線1線当たりの抵抗は0.3[Ω/km]、リアクタンスは0.2[Ω/km]とする。また、計算においてはS点、A点及びB点における電圧の位相差が十分小さいとの仮定に基づき適切な近似を用いる。

  1. 6522
  2. 6646
  3. 6682
  4. 6774
  5. 6795

 

 

 

 

 

正解 (3)

 解 説    

電圧降下の式は以下の通りです。

  • Vd:電圧降下[V]
  • Vs:送電端電圧[V]
  • Vr:受電端電圧[V]
  • I:線電流[A]
  • R:抵抗(電線1条あたり)[Ω]
  • X:リアクタンス(電線1条あたり)[Ω]
  • cosθ:負荷の力率

本問ではS点が6900[V]でのB点の電圧が問われていますが、一気に算出するのは難しそうなので、S-A間の差(電圧降下)とA-B間の差(電圧降下)を出して、それを合わせることでS-B間の電圧差を求めます。

また、S-A間もA-B間もそれぞれ長さが1[km]なので、どちらも抵抗は0.3[Ω]、リアクタンスは0.2[Ω]になります。

すると、S-A間の電圧降下VSAは、

となり、A-B間の電圧降下VABは、

となります。

よって、S-B間の電圧降下VSBは、

B点の電圧はS点の6900[V]から218[V]だけ下がっているので、

となります。

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