特別高圧配電用変圧器の施設

前項で紹介した特別高圧の機械器具の施設に続き、本項では特別高圧配電用変圧器の施設について扱います。どちらも特別高圧ですが、前項では機械器具について、本項では配電用変圧器についての話になります。「電気設備技術基準」で該当するのは第五、九、十二条ですが、ここに詳しいことは書かれていないため、実際には「電気設備技術基準の解釈」を参照します。特別高圧配電用変圧器を設置する際も、特別高圧用機械器具の設置と同様、その危険性からある程度の制限が掛かります。具体的には、以下の3つの条件のいずれかを満たす場合に、その設置が認められます。

  1. 特別高圧電線に特別高圧絶縁電線またはケーブルを使用し、かつ、変圧器の1次電圧は35,000V以下、2次電圧は低圧または高圧であること。
  2. 特別高圧電線に特別高圧絶縁電線またはケーブルを使用し、かつ、変圧器の特別高圧側に開閉器及び過電流遮断器を施設すること。ただし、以下の2通りのどちらかの方法で変圧器を施設する場合は、特別高圧側の過電流遮断器を施設しなくてもよい。
    • 2以上の変圧器をそれぞれ異なる回線の特別高圧電線に接続すること。
    • 変圧器の2次側電路には、過電流遮断器及び2次側電路から1次側電路に電流が流れたときに自動的に2次側電路を遮断する装置を施設し、当該過電流遮断器及び装置を介して2次側電路を接続すること。
  3. 海峡横断箇所、河川横断箇所、山岳地の傾斜が急な箇所または谷越え箇所であって、人が容易に立ち入るおそれがない場所に施設する場合。
    (このときは特別高圧電線に裸電線を使用することができる。つまり、特別高圧絶縁電線またはケーブルを使わなくてもよい。)

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