ビル管理士試験 2019年 問128 問題と解説

 問 題     

排水通気設備に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。

  1. 管径50mmの排水横管の最小勾配は、1/50である。
  2. 厨房排水用の排水管に設置する掃除口の口径は、排水管径と同径とする。
  3. 飲料用貯水槽の間接排水管の口径が65mmの場合、排水口空間は、最小125mmである。
  4. 排水横主管以降が満流となるおそれのある場合、伸頂通気方式を採用してはならない。
  5. 通気管の末端を、窓・換気口等の付近に設ける場合、その上端から600mm以上立ち上げて大気に開放する。

 

 

 

 

 

正解 (3)

 解 説     

(1)は正しいです。管径と排水横管の最小勾配との関係は、以下の通りです。

(2)も正しいですが、ややマイナーな知識といえるため、覚えていなくても構わないと思います。

(3)は誤りです。間接排水管の管径と排水口空間との関係は、以下の通りです。


※ ただし、飲料用貯水槽等の間接排水管に設ける排水口空間は、管径に関わらず最小150mmとする。

よって、(3)は飲料用貯水槽の話なので、排水口空間は最小150mmとなります。

(4)は正しいです。通気方式には、以下の4つの分類があります。

  1. 各個通気方式
  2. ループ通気方式
  3. 伸頂通気方式
  4. 特殊継手排水システム

その中でも伸頂通気方式は通気量が限られるため、排水横主管以降が満流となる場合には使えないという特徴があります。

(5)も正しいです。「600mm」という数値を覚えておくのが望ましいですが、出題頻度から考えれば(1)や(3)の解説で示した表を覚えのが優先です。その上で余裕があったら押さえておく、という程度の受け取り方でよいと思います。

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