ビル管理士試験 2019年 問114 問題と解説

 問 題     

給水設備に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。

  1. 受水槽の有効容量は、一般に1日最大使用水量の1/2程度である。
  2. 給水管と排水管が水平に並行して埋設される場合は、一般に両配管の水平間隔を300mm以内とする。
  3. 高層ホテルにおいてゾーニングする場合の圧力の上限値は、一般に0.3MPaである。
  4. 給水配管内の適正流速は、一般に0.9~1.2m/sである。
  5. 高置水槽の有効容量は、一般に1日最大使用水量の1/10程度である。

 

 

 

 

 

正解 (2)

 解 説     

(2)の「300mm以内」が誤りで、正しくは「500mm以上」となります。

具体的な数値は知らなくても、給水管と排水管の離隔距離を一定「以内」にするのはおかしいと考えることができれば、正解することのできる問題です。

というのも、給水管と排水管があまりに近すぎると、何かのトラブルで排水管から水が漏れたときに給水管のほうに混入してしまう可能性があるためです。経年劣化などで給水管と排水管の両方が腐食していたら、このようなことも起こり得ます。

そこで、両配管の水平距離を500mm以上としておけば、このような漏水があっても排水が給水に混入する事故を防ぐことができます。

また、給水管と排水管を上下に並べる場合には、給水管を上、排水管を下に配置します。これも先ほどと同様の理由で、排水管から水が漏れた際、給水管のほうに水がかからないようにするための工夫です。

以上から、正解は(2)となります。

この問題では、ほかの選択肢の数値を変えて誤りの選択肢として出題されることもあります。どれも頻出事項といえるので、正確な数値を押さえておきたいところです。

コメント