問 題
光・照明に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
- 太陽高度が等しければ、大気透過率が高いほど地表に到達する直射日光による水平面照度は大きくなる。
- 演色評価数は、100に近いほど基準光で照らした場合の色に近い色に再現できる。
- 室内表面の輝度分布が大きすぎると視覚的疲労感を生じる。
- 電球色の蛍光ランプと昼白色の蛍光ランプとでは、昼白色の方が相関色温度が高い。
- 同じ面積の窓から天空光を取り入れる場合、側窓と天窓とで取り入れられる光の量は等しい。
正解 (5)
解 説
(1)は正しいです。大気透過率が高ければそれだけ多くの光が地表に届くため、水平面照度は大きくなります。
(2)も正しいです。基準光で照らした場合の色をどの程度忠実に再現できるかを判定する指標として、演色評価数が用いられます。基準光を演色評価数100と定めているので、光源が100に近いほど基準光とのずれが小さくなります。
(3)も正しいです。輝度分布が大きいということは、複数の光源があるとき、それらの輝きにムラがあるということです。これではいつまでも目が明るさに慣れず、視覚的疲労感が発生しやすいです。
(4)も正しいです。電球色は暖色系の(オレンジっぽい)色をしています。食事が美味しそうに見えるということで、食卓に使われることも多いです。
それに対して、昼白色は昼間の太陽の明るさのような、自然な色合いです。また、昼光色というものもあり、これは青みがかった白色の光で、最も明るい色味です。
電球色、昼白色、昼光色の色温度には次のような関係が成り立ちます。
- 電球色 < 昼白色 < 昼光色
残る(5)の記述が誤りです。同じ面積であれば、側窓より天窓のほうが多く昼光を採り入れることができます。
そのため、部屋を明るくする目的であれば、天窓を選ぶほうが有利ということになります。とはいえ、窓を開閉したり掃除したりする維持管理の面を考慮すると、天窓よりも側窓のほうが大きく有利であるため、使用実態としては側窓を採用する場合が多いです。
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