ビル管理士試験 H30年 問82 問題と解説

 問 題     

冷却塔と冷却水の維持管理に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。

  1. 冷却塔に供給する水は、水道法第4条に規定する水質基準に適合していることが求められる。
  2. スケール防止剤、レジオネラ属菌の殺菌剤等を含有するパック剤は、冷却水中に薬剤が徐々に溶け出す加工がされていて、効果は約1年間持続する。
  3. 冷却塔及び冷却水は、使用開始時及び使用期間中の1ヵ月以内ごとに1回、定期に、汚れの状況を点検する。
  4. 連続ブローなどの冷却水濃縮管理は、スケール防止に有効である。
  5. 開放型冷却塔では、一般に循環水量の2%程度の補給水量を見込んでおく必要がある。

 

 

 

 

 

正解 (2)

 解 説     

(2)は「効果は約1年間持続する」は言い過ぎで、実際には「効果は約1~3か月間持続する」といったところです。

(2)のそれ以外の部分は正しい文章です。普通の液剤や錠剤ならすぐに溶けてしまってその時点でしか効果が現れませんが、パック剤を使うことで薬剤を時間差で徐々に溶かすことができるので、効果が持続します。

そのため、1年も持たずに数ヶ月なら大したことはない…ではなく、むしろ、数ヶ月も保つなら維持管理が楽になる、と捉えることができる製品です。

コメント