ビル管理士試験 H29年 問159 問題と解説

 問 題     

平成23年度の廃棄物の排出及び処理状況等に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。

  1. ごみの中間処理量は、4,010万トンで、そのうち、焼却処理が85%である。
  2. ごみの総資源化量は、930万トンで、そのうち、住民団体による集団回収量が265万トンである。
  3. ごみ総排出量は、4,539万トンで、そのうち、71%が事業系ごみ、29%が家庭系ごみである。
  4. 業種別の産業廃棄物の排出量では、電気・ガス・熱供給・水道業が最も多い。
  5. 産業廃棄物の総排出量の52%に当たる約2億トンが再生利用されている。

 

 

 

 

 

正解 (3)

 解 説     

この問題は、数値そのものは毎年上下するので、正確に押さえておく必要はないと思います。一方、傾向や割合については年によって変動が少ないので、そのあたりをしっかり把握しておくことが重要です。

(1)について、中間処理には焼却や破砕、圧縮などなど…様々な種類がありますが、燃えるごみは焼却するのが一般的で、燃えないごみは破砕したり圧縮したりします。

不燃ごみよりは可燃ごみのほうが量が圧倒的に多いため、中間処理のうち焼却処理が85%であるという記述は、妥当だと判断できます。

(2)に関して、資源化に至る過程は以下の3つです。

  • 直接資源化(中間処理なし)
  • 中間処理後の再生利用
  • 住民団体による集団回収

割合としては、ざっくりいえば

(直接):(処理後):(集団回収)=1:2:1

くらいになります。よって、(2)も正しい記述です。

(3)で、廃棄物の総排出量の内訳は、家庭系ごみ(約70%)、事業系ごみ(約30%)となっています。この比率は最重要知識としてぜひ押さえておいてください。

よって、(3)の記述は事業系と家庭系が反対になっているので誤りです。

(4)は記述の通りです。平成23年度に限らず、近年ずっと「電気・ガス・熱供給・水道業」が産業廃棄物の排出量1位です。

(5)も記述の通りで、産業廃棄物の再生利用率は約半分となっています。

コメント