ビル管理士試験 H29年 問28 問題と解説

 問 題     

アスベストに関する次の記述のうち、最も適当なものはどれか。

  1. 合成された化学物質である。
  2. 過去に断熱材として建築物に使用されたが、現在は残っていない。
  3. 過敏性肺炎の原因となる。
  4. 労働安全衛生法により、試験研究を除き使用禁止である。
  5. 健康障害は、アスベスト製品製造工場の従業員に限られる。

 

 

 

 

 

正解 (4)

 解 説     

(1)で、アスベストは、繊維状の水和化したケイ酸塩鉱物の総称です。アスベスト鉱山があるくらいなので、これは天然に存在します。

(2)と(4)に関連して、今はもう原則として使用禁止になっていますが、過去に使用していた建築物を全て取り壊すことはもちろんできないので、古い建物などには未だに残っています。よって、(2)が誤り、(4)が正しい記述です。

(3)で、アスベストは肺がん、中皮腫、肺線維症の原因物質とされています。アスベストが原因で生じるこれら3つの疾患は重要知識として押さえておいてください。一方、(3)の過敏性肺炎は特に関係ありません。

(5)について、アスベスト製品製造工場の従業員もそうですが、そもそもの採掘場所であるアスベスト鉱山の労働者や、アスベストを使用した建築物に住んだり通ったりしていた人、これらの建築物を解体する作業員など、様々な人に健康障害が出る可能性があります。

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