ビル管理士試験 H28年 問116 問題と解説

 問 題     

高置水槽の電極による水位制御に関して、図中A~Eの電極棒とその機能の組合せとして、最も適当なものは次のうちどれか。

    A     B      C     D     E

  1. 満水警報  給水開始  給水停止  減水警報  共通
  2. 満水警報  給水停止  給水開始  減水警報  共通
  3. 共通    給水停止  満水警報  減水警報  給水開始
  4. 共通    満水警報  給水停止  給水開始  減水警報
  5. 共通    満水警報  給水開始  給水停止  減水警報

 

 

 

 

 

正解 (2)

 解 説     

電極棒は、上から順に(Aから順に)、満水警報、給水停止、給水開始、減水警報、共通となります。

まず初めに、1番わかりづらいと思われる「共通」(コモンともいいます)から説明します。これは最も低い位置まで伸びている電極棒(つまり電極E)で、普通は常に水に浸かっています。

電極棒はその名の通り電極の役割を果たしますが、水槽に電極が1本だけ挿してあっても意味がなく、2本あって初めて電流が流れるようになります(中学・高校の理科の実験で、電解質の溶液に導線でつながれた2本の金属板を浸けると電気が流れる、という電池の実験をやった経験があれば、イメージしやすいかもしれません)。

よって、どんなときでも、この「共通(コモン)」が1本目の電極となり、これだけだと電流は流れませんが、電極Dが水に浸かったときに電流が流れるので、水位が電極Dに達したことを知ることができます。

同様に、電極AやB、Cのときにも「共通(コモン)」に電流が流れることから、このような名前がついています。

これさえわかれば、残るA~Dは比較的簡単です。

警報は普段は鳴ることはありませんが、異常自体が生じたときにだけ発報することになっています。よって、何らかの理由で水が多すぎる or 少なすぎる状態になってしまったときに鳴るものなので、Aが「満水警報」で、Dが「減水警報」となります。

残るBとCは、一方が「給水開始」で他方が「給水停止」ですが、当然、水位の低いときに給水を開始して、水位がある程度高くなってきたら給水を停止するので、Bが「給水停止」、Cが「給水開始」となります。

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