ビル管理士試験 H27年 問2 問題と解説

 問 題     

水道に関する次の文章の( )内に入る最もふさわしい疾患はどれか。

我が国の水道施設は、( )等の伝染病に対処することを課題として、その整備が始められ、明治23年には、水道事業の経営を原則市町村とする水道条例が制定された。

  1. 重症急性呼吸器症候群
  2. インフルエンザ
  3. 腸管出血性大腸菌感染症
  4. コレラ
  5. 結核

 

 

 

 

 

正解 (4)

 解 説     

この問題では、知識としてコレラが正解であることを知っていれば言うことなしですが、そうでなくても正解を導けます。

まず、(2)のインフルエンザと(5)の結核は、咳で感染するイメージがあると思いますが、これらの感染経路はいうと、インフルエンザは飛沫感染、結核は空気感染が主となっています。よって、いずれも水道事業とは関係が薄いです。

次に、(1)の重症急性呼吸器症候群はSARS(サーズ)のことで、(3)の腸管出血性大腸菌感染症は代表例がO-157です。いずれも比較的最近になってから現れてきた感染症なので、明治23年の時点では被害もその対策もありませんでした。

ちなみに、重症急性呼吸器症候群(SARS)の主な感染経路は飛沫感染という説が有力です(まだ断定はされていません)。腸管出血性大腸菌感染症は食中毒なので、経口感染になります。

以上より、残る(4)のコレラが正解ということになります。コレラの感染経路も経口感染で、特に河川の水を飲んで感染するケースが多く見られます。

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