ビル管理士試験 H26年 問83 問題と解説

 問 題     

音源からの伝搬特性に関する次の文章の( )に入る語句の組合せとして、最も適当なものはどれか。

下の図-Aに示す寸法axb(a<b)の長方形の面を音源とした場合、音源付近(a/π以下)までは( ア )としての伝搬特性を示し、a/π~b/πの間は線音源に対応する減衰特性を、b/π以上の範囲では( イ )に対応する減衰特性を示す。よって、音源からの距離による減衰を示した線は図-B中の( ウ )のようになる。

   ア    イ    ウ

  1. 面音源  点音源  ①
  2. 面音源  点音源  ②
  3. 点音源  面音源  ①
  4. 点音源  面音源  ②
  5. 点音源  面音源  ③

 

 

 

 

 

正解 (1)

 解 説     

この問題での音源は面音源ですが、注意しなければいけないのが、無限に広い面音源ではないことです。

無限に広ければ、どの位置から音を聴いても面音源に感じますが、一定の大きさの面音源からすごく離れた位置から音を聴くことをイメージしてみた場合、音源はもはや点音源と変わらなく感じると思います。ちなみに面音源に感じる位置と点音源に感じる位置の間には、線音源に感じる区間があります。

問題文中の( ア )は音源付近の話なので「面音源」が入り、遠い( イ )は「点音源」が入ります。

また、知識として、音源からの距離が2倍になったときの音圧レベルの減衰する度合いを知っておくと便利です。点音源なら約6[dB]の減弱、線音源なら約3[dB]の減弱、面音源なら減弱なしです。

知識として覚えればとりあえず良いと思いますが、導出の根拠を覚えておきたい場合はH25問題86の解説を参照してください。

以上から、( ウ )について考えると、a/πまでは減衰なし(もしくは小さい)、a/π~b/πである程度(3dB)の減衰、b/π以降でより大きい(6dB)減衰となるはずなので、その軌跡は①のようになります。

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