ビル管理士試験 H29年 問36 問題と解説

 問 題     

光の色の知覚に関する次の記述のうち、最も適当なものはどれか。

  1. 網膜にある視細胞には杆体(かんたい)細胞と錐体(すいたい)細胞があるが、錐体細胞はロドプシンを含み、感光度が非常に高い。
  2. 網膜にある錐体細胞は解像力に優れ、色覚に必要な化学物質を含んでいる。
  3. 明るい場所から暗い場所への順応を暗順応といい、およそ2分程度で順応が完了する。
  4. 網膜にある錐体細胞は、赤、青、黄の光にそれぞれ反応する3種類がある。
  5. 視対象を正確に認識することを明視といい、この条件は、大きさ、明るさの二つである。

 

 

 

 

 

正解 (2)

 解 説     

網膜には杆体細胞(桿体細胞)と錐体細胞(錘体細胞)の2種類の視細胞があります。

杆体細胞は感光度が高いため暗いところでよく働き、ものの形を把握するのに役立ちます。しかし、色を識別することができません(暗闇で形がわかっても色がわからないのは、そのためです)。

一方、錐体細胞は感光度が低いので明るい場所でしか働きませんが、解像力に優れ、色を判別することができます。

以上を踏まえて、選択肢を確認していきます。

(1)の前半は正しいですが、後半は杆体細胞の説明であるので、「錐体細胞」というのが誤りです。

(2)は錐体細胞を説明した文章で正しい内容なので、これが正解です。

(3)について、明るい場所から暗い場所への順応を暗順応といいますが、暗闇に目が慣れるのは、およそ数十分ほど掛かります。一方、暗いところから急に明るくなる(=明順応)とき、こちらは数分もあれば目が慣れます。

(4)は光の三原色のことなので、「赤、青、黄」ではなく、「赤、青、緑」です。

(5)に関して、視対象を正確に認識するためには、大きさ、コントラスト、時間、明るさの4条件が重要となります。

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