ビル管理士試験 2023年 問136 問題と解説

 問 題     

小便器に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。

  1. 壁掛型は、駅やホテルの共用部などにおいて床清掃のしやすさから選定されている。
  2. 床置型は、洗浄面が広いため、その洗浄に注意しないと臭気が発散する。
  3. 小便器のリップの高さとは、床面からあふれ縁までの垂直距離をいう。
  4. 自動感知洗浄弁には、便器分離型と便器一体型がある。
  5. 使用頻度の高い公衆便所用小便器の排水トラップは、小便器一体のものが適している。

 

 

 

 

 

正解 (5)

 解 説     

(1)は正しいです。壁掛型の小便器は床面に接していないため、床清掃がしやすく、駅やホテルの共用部などで多用されます。

(2)も正しいです。床置型は壁掛型よりも縦に長いので、洗浄面が広いです。その分、しっかりと洗浄水を流さないと、臭気が生じやすくなります。

(3)も正しいです。ややマイナーな知識ですが、記述の通り、小便器のリップの高さとは、床面からあふれ縁までの垂直距離をいいます。

(4)も正しいです。これは特に重要な知識ではありませんが、自動感知洗浄弁には、便器とセンサーが分かれている便器分離型と、センサーが便器に組み込まれている便器一体型があります。

(5)が誤りです。排水トラップが小便器一体のものだと、トラップに詰まったごみを取り除くのが面倒です。(5)では「使用頻度の高い~」とあるので汚れやすいと考えられ、また、公衆便所なのでこまめな清掃もできないかもしれません。

このような条件なら、排水トラップは着脱式にしたほうが詰まりも少なく、また、清掃が簡単です。よって、(5)の「小便器一体」が誤りで、正しくは「トラップ着脱式」となります。

ちなみに、小便器一体のものよりもトラップ着脱式のほうが何かと便利なので、最近では公衆便所に限らず、ほとんどのところでトラップ着脱式を採用しています。

以上から、正解は(5)となります。

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