ビル管理士試験 2023年 問134 問題と解説

 問 題     

排水設備の保守管理に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。

  1. 排水水中ポンプのメカニカルシールの交換は、1~2年に1回程度行う。
  2. グリース阻集器では、2か月に1回程度、槽内の底部、壁面等に付着したグリースや沈殿物を除去する。
  3. 排水槽の清掃は、6か月以内ごとに1回行う。
  4. 高圧洗浄による排水管の清掃では、5~30MPaの圧力の水を噴射させて洗浄する。
  5. 排水ポンプは、1か月に1回絶縁抵抗の測定を行い、1MΩ以上であることを確認する。

 

 

 

 

 

正解 (2)

 解 説     

(1)と(5)に関して、排水ポンプ(水中ポンプ)の保守管理で押さえておきたいのは、絶縁測定・メカニカルシール部のオイル交換・メカニカルシールの交換の3点です。

  • 絶縁抵抗:1ヵ月に1回絶縁抵抗の測定を行い、1MΩ以上あることを確認する
  • メカニカルシール部のオイル交換:6ヵ月~1年に1回
  • メカニカルシールそのものの交換:1~2年に1回

よって、(1)と(5)はともに正しいです。

(2)で、グリース阻集器の保守管理で押さえておきたいのは、グリース阻集器のグリースや沈殿物の除去は7~10日に1回の間隔で行うという点です。

しかし、今回は「グリース阻集器に溜まった」ではなく、「槽内の底部、壁面等に付着した」グリースや沈殿物の除去が問われています。こちらの出題頻度は低いですが、これは「1か月に1回」行うことになっています。

よって、(2)の「2か月に1回」という部分が誤りで、ここを「1か月に1回」に直す必要があります。

(3)で、排水槽の清掃は、建築物環境衛生管理基準に基づき6か月以内以内ごとに1回行います。よって、(3)は正しいです。

(4)で、排水管の清掃に用いる高圧洗浄法は、5~30MPaの高圧の水を噴射し、排水管内を洗浄します。よって、(4)も正しいです。

以上から、正解は(2)となります。

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