ビル管理士試験 2023年 問115 問題と解説

 問 題     

給水設備の保守管理に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。

  1. 貯水槽における定水位弁・電極棒等の付属装置の動作不良により、断水・溢水(いっすい)事故を起こすことがある。
  2. 給水ポンプの軸受部がグランドパッキンの場合は、水滴が滴下していないことを確認する。
  3. 管更生工法の一つに合成樹脂ライニングによる工法がある。
  4. 給水ポンプの電流値が変動している場合は、異物のかみ込みなどの可能性がある。
  5. 受水槽の水位制御の作動点検は、槽内のボールタップを手動で操作して行う。

 

 

 

 

 

正解 (2)

 解 説     

(1)は正しいです。貯水槽の水位が正確に測定できないと、貯水槽内の水が空になったり溢れたりする可能性があります。

(2)が誤りです。ポンプの点検では、軸受部の水滴の滴下状態を確認しますが、正常な状態は「水滴が滴下していない」ではなく、「水滴が少しだけ滴下している」状態です。滴下量がゼロだとパッキンの発熱につながり、逆に滴下量が多すぎると水の無駄遣いになります。

(3)は正しいです。ややマイナーな知識ですが、管更生工法では管内の合成樹脂ライニングを行うことがあります。

(4)も正しいです。ポンプの電流値が異常に高かったり変動したりしている場合は、異物のかみ込みや片あたりなどが疑われます。

(5)も正しいです。ボールタップは槽内の水位によって向きが変わりますが、点検のたびに水を張ったり抜いたりするのは非効率的なので、手動でボールタップを上げたり下げたりするのが一般的です。

以上から、正解は(2)となります。

コメント