ビル管理士試験 2023年 問56 問題と解説

 問 題     

換気と必要換気量に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。

  1. 必要換気量は、人体への影響、燃焼器具の影響、熱・水蒸気発生の影響等から決定される。
  2. 必要換気量は、人体から発生する二酸化炭素を基準として求めることが多い。
  3. 理論廃ガス量とは、燃料が不完全燃焼した場合の廃ガス量のことである。
  4. 機械換気は、送風機や排風機等の機械力を利用して室内の空気の入れ換えを行う。
  5. ハイブリッド換気は、自然換気の省エネルギー性と機械換気の安定性の両者の長所をいかした換気の方法である。

 

 

 

 

 

正解 (3)

 解 説     

(1)は正しいです。人体や燃焼器具、熱・水蒸気発生の影響により、室内の温度や湿度、二酸化炭素、一酸化炭素などが変化するため、これらの状況に応じて必要換気量を決める必要があります。

(2)も正しいです。(1)の解説の通り、諸々の要素が影響するものの、実際にはヒトの呼吸によって二酸化炭素濃度が上がる影響が最も顕著です。そのため、多くの場合では、人体から発生する二酸化炭素を基準として求めます。

(3)が誤りです。理論廃ガス量は、燃料が完全燃焼した場合の廃ガス量のことです。よって、(3)の「不完全燃焼」が誤りで、正しくは「完全燃焼」となります。

(4)は正しいです。記述の通りですが、機械換気は、機械給気または機械排気、あるいはその両方を使った換気のことです。

(5)も正しいです。ハイブリッド換気は、自然換気に機械換気や空調設備を組み合わせたものです。これにより、自然換気の省エネルギー性と機械換気の安定性の両者の長所を活かすことができます。

以上から、正解は(3)となります。

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