ビル管理士試験 2022年 問118 問題と解説

 問 題     

給湯設備に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。

  1. 貯湯槽の容量は、ピーク時の必要容量の1~2時間分を目安とする。
  2. 集合住宅の設計用給湯量は、100L/(戸・日)程度である。
  3. 壁掛けシャワーの使用温度は、42℃程度である。
  4. 中央式給湯設備の給湯栓の給湯温度は、ピーク使用時においても55℃以上とする。
  5. ステンレス鋼管において単式の伸縮継手を用いる場合、その設置間隔は20m程度である。

 

 

 

 

 

正解 (2)

 解 説     

(2)に関して、給湯量の設計値は建築物の用途によって異なっていますが、住宅・事務所・ホテルの宿泊部あたりの数値は結構頻出なので、ぜひ押さえておきたい知識です。

【給湯量の設計値】

  • 住宅     :150~300L/(人・日)
  • 事務所    :7.0~11.0L/(人・日)
  • ホテルの宿泊部:150~250L/(人・日)

上記を見てもわかる通り、住宅とホテルは大体同じ数値です。つまり、寝泊まりをする場所(住宅・ホテル)か、働く場所(事務所)かで大まかに区別して覚えておけばよいと思います。今回は集合住宅について問われていますが、これは上記の「住宅」に含むと考えてください。

ここで、(2)の記述は「集合住宅で100L/(戸・日)」となっています。数値的にはそんなに離れていないように思えますが、単位が誤っています。1人あたり150~300Lという設計にすべきなので、1戸あたり100Lでは少なすぎます。よって、これが誤りの記述で、(2)が正解となります。

この問題では、(2)のほかに(4)も頻出です。重要事項としてぜひ数値を覚えておいてください。また、(1)と(3)もたまに出題されるので、こちらもできるだけ数値を押さえておきたいところです。

また、今回は給湯設備に関する出題ですが、給水設備に関する類題が出題されることもあります。各施設の設計給水量の数値も重要知識なので、知識があいまいな方は2020年 問112の解説を参照してください。

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