ビル管理士試験 2022年 問1 問題と解説

 問 題     

次に掲げる法律のうち、厚生労働省が所管していないものはどれか。

  1. 生活衛生関係営業の運営の適正化及び振興に関する法律
  2. 労働安全衛生法
  3. 有害物質を含有する家庭用品の規制に関する法律
  4. 廃棄物の処理及び清掃に関する法律
  5. 水道法

この問題は、試験当時は正解の選択肢が1つに限られていましたが、現在は2つの選択肢が正解となります。

 

 

 

 

 

正解 (4) +今は(5)も該当

 解 説     

厚生労働省は名前の通り、「厚生」と「労働」を所管します。つまり、生活に関すること(社会福祉や公衆衛生など)と労働に関することを取りまとめている省です。

選択肢の中では、(1)の「生活衛生~」や(2)の「労働安全衛生法」はわかりやすいと思います。これらは厚生労働省の所管となります。また、(3)の「有害物質~家庭用品の規制~」も公衆衛生に深く関係するので、これらも厚生労働省の所管です。

残る(4)の「廃棄物~」についても公衆衛生に関係がありますが、廃棄物や排ガス、排水、下水などは環境省の所管となります。覚え方としては、これから使うものではなく、使い終わったもの(家庭や工場から排出されるもの)は環境省の所管だと考えてください。

たとえば、「廃棄物の処理及び清掃に関する法律」のほか、「大気汚染防止法」や「水質汚濁防止法」、「下水道法」が環境省の所管となります。
(※ ちなみに、下水道法については国土交通省と環境省の共管です。)

また、(5)の「水道法」は2022年の試験当時は厚生労働省が所管していましたが、2024年以降は下水道法と同じく、国土交通省と環境省に所管が移されました。これは、上下水道政策を一本化して効率的に運用できるようにするための法改正によるものです。

以上から、(4)の「廃棄物の処理及び清掃に関する法律」は環境省の所管で、(5)の「水道法」は国土交通省と環境省の所管なので、正解は(4)または(5)となります。

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