ビル管理士試験 2020年 問94 問題と解説

 問 題     

建築構造とその材料に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。

  1. 溶接断面の形式には、突合せ溶接、すみ肉溶接、部分溶込み溶接等がある。
  2. 梁(はり)に使用されるH形鋼のフランジは、主にせん断力に対して抵抗する。
  3. 鉄骨構造は、じん性に富み、耐震的に有利な構造にしやすい。
  4. ボルト接合には、高力ボルトが多く用いられる。
  5. 合成梁(ばり)は、鉄骨梁とコンクリート床板をスタッドボルトなどにより緊結したものである。

 

 

 

 

 

正解 (2)

 解 説     

(2)に関して、これは「フランジ」ではなく「ウェブ」の説明になっています。

H形鋼は下図のようにアルファベットのHの形をした鋼材で、縦の2本がフランジ、それをつなぐ横部分がウェブです。

これらはそれぞれ次のような役割があり、H形鋼全体での強度を上げています。

  • フランジ:曲げモーメントに対して抵抗する
  • ウェブ :せん断力に対して抵抗する

よって、(2)の記述は「フランジ」を「ウェブ」に直すか、あるいは、「せん断力」を「曲げモーメント」に直すことで正しい文章となります。

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