問 題
空気の流動に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
- 吸込気流では、吹出気流と同様に、吸込みの影響が遠方まで及ぶ。
- 自由噴流の中心軸速度が一定速度まで低下する距離を、到達距離と呼ぶ。
- 自由噴流は、吹出口付近では中心軸速度がそのまま維持される。
- 自由噴流では、吹出口から離れた中心軸速度が、距離に反比例して減衰する領域がある。
- 吸込気流には、吹出気流のような強い指向性はない。
正解 (1)
解 説
(1)と(5)に関して、吹出気流は一定の方向に吹出して遠くまで伸びますが、吸込気流は周囲の全方向から空気を吸い寄せるため、あまり遠くの空気まで吸うことができません。
よって、吹出気流には強い指向性があり、吸込気流にはこれがないので、(5)は正しい文章です。一方、(1)の記述が誤っていて、吸込気流では吹出気流と異なり、なかなか遠方まで影響が及びません。
以上から、正解は(1)です。
ちなみに、これを体験で理解したい場合には、蛇口から少し水を出して、横から思いっきりフーっと息を吹きかけてください。吹くときには指向性があるので、水流をきちんと狙えば、おそらく水流が向こう側に曲がると思います。
次に、同じ条件で息を思いっきり吸い込んでください。今度は水のそばだけではなく周囲全体の空気を吸い込むことになるので、きっと水流が曲がることはなく、そのまま真っすぐ下に流れ続けるはずです。
このような経験をしておくと、この手の問題は理解しやすいと思います。
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